スキンケア

【2025年最新】ビタミンC誘導体の徹底比較|種類・効果・選び方

ビタミンC誘導体の徹底比較|レモンとスポイト瓶・分子アイコンの可愛いサムネイル

ビタミンCは種類で使い勝手も手応えも変わります。本稿では純粋ビタミンC(LAA)からAA‑2G・SAP・MAP・EAA(3‑O‑エチル)・VC‑IP/THD・APPS・VC‑DG・GO‑VCまで、 溶解性/最適pH/一般的濃度の目安/向く肌悩みを一挙に比較。目的別の選び方・使い方のコツもわかります。

ビタミンC誘導体とは?(超要点)

アスコルビン酸(ビタミンC)は不安定で酸化しやすく、角層透過性も十分ではありません。そこで安定性・浸透性・使い勝手を高めるために各種「誘導体」が使われます。 違いを大きく分けると溶解性(水溶性/油溶性/両親媒性)と、処方でのpH最適域・安定性です。

主要誘導体の早見表

名称(INCI/表示名)俗称溶解性pH/処方のコツ一般的濃度目安特徴(長所/短所)向く悩み
L‑ascorbic acid(LAA)/アスコルビン酸純粋ビタミンC水溶性pH < 3.5、遮光・低酸素、抗酸化補助(例:フェルラ酸+ビタミンE)10–20%エビデンス豊富/刺激・変色リスクくすみ、光老化、色ムラ
Ascorbyl Glucoside(AA‑2G/アスコルビルグルコシド)AA‑2G水溶性pH5–6で扱いやすい0.5–5%安定・デイリー向け/変換は穏やか日常の透明感ケア
Sodium Ascorbyl Phosphate(SAP/リン酸アスコルビルNa)SAP/APS水溶性pH≧6.5で安定しやすい0.2–2%(日常)/≥3%(色ムラ対策)安定・刺激が少なめ/即効性はマイルドニキビ傾向、初めてのVC
Magnesium Ascorbyl Phosphate(MAP/リン酸アスコルビルMg)MAP/APM水溶性中性域で安定。高濃度は溶解に注意0.5–10%(推奨3%前後)比較的安定/手応えは穏やか乾燥・くすみのデイリーケア
3‑O‑Ethyl Ascorbic Acid(EAA/3‑O‑エチルアスコルビン酸)VCエチル両親媒性に近いpH4–5.5で設計しやすい0.5–5%(製品により高濃度も)安定・使いやすい/データは増加中透明感、色ムラ
Ascorbyl Tetraisopalmitate(VC‑IP)VC‑IP/ATIP油溶性低刺激で処方容易1–10%まろやか/臨床データは限定的乾燥・敏感寄りの美白*
Tetrahexyldecyl Ascorbate(THD)THD/THDA油溶性pHの自由度が高い1–20%+(製品差)低刺激・浸透期待/製品依存性あり敏感肌寄り、エイジング・色ムラ
Trisodium Ascorbyl 6‑Palmitate 2‑Phosphate(APPS/パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na)APPS(アプレシエ)両親媒性水・油どちらの処方にもなじむ0.1–1%+(製品差)浸透性の報告/原料コスト高め乾燥・ハリ・透明感
Bis‑Glyceryl Ascorbate(VC‑DG)VC‑DG水溶性保湿系処方と相性良い1–5%しっとり・低刺激/変換は穏やか乾燥小ジワ、バリア配慮
Caprylyl 2‑Glyceryl Ascorbate(GO‑VC/カプリリル2‑グリセリルアスコルビン酸)GO‑VC両親媒性保湿・皮脂対策設計に好相性1–5%保湿型VC/医薬部外品の有効成分ではない乾燥×ニキビ傾向の保湿美白*

表1:ビタミンC誘導体の比較(一般的な知見に基づく目安。実際の製品設計や法規で異なります)

個別解説

L‑ascorbic acid(LAA)

最も研究蓄積が豊富。pH3.5未満×10–20%の設計で手応えが出やすく、フェルラ酸+ビタミンEと組み合わせると安定性・光防御が向上します。 刺激・変色リスクがあるため、遮光・エアレス容器を選び、色が黄〜茶に変わったら買い替えを。

Ascorbyl Glucoside(AA‑2G)

ビタミンCにブドウ糖を結合して安定化。皮膚酵素で徐々にCへ変換されるため、扱いやすくデイリー向け。 一般的な配合は0.5–5%

Sodium Ascorbyl Phosphate(SAP)

pH6.5以上で安定しやすい水溶性誘導体。刺激が少なめで、5%前後の臨床報告もありニキビ傾向の肌に選ばれることが多いです。 日常使いは0.2–2%程度から。

Magnesium Ascorbyl Phosphate(MAP)

中性域で比較的安定。透明感ケアに向く反面、高濃度は溶解・テクスチャーが難しくなることがあります。目安は0.5–10%

3‑O‑Ethyl Ascorbic Acid(EAA)

安定性が高く、pH4–5.5で設計しやすい両親媒性タイプ。色ムラ・くすみに使いやすい選択肢で、0.5–5%が一般的です。

Ascorbyl Tetraisopalmitate(VC‑IP)

油溶性で低刺激。乾燥・敏感寄りの肌と相性が良い一方、研究の蓄積はLAAほど多くありません。目安1–10%

Tetrahexyldecyl Ascorbate(THD)

油溶性でpH自由度が高く、穏やかな使い心地。高濃度採用の製品例もあります。目安1–20%+(製品差)。

APPS(パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na)

両親媒性で水・油どちらの環境にもなじみやすい設計。浸透性の報告があり、乾燥やハリ、透明感を多面的に狙うときの選択肢。目安0.1–1%+

Bis‑Glyceryl Ascorbate(VC‑DG)

保湿力を付与した水溶性タイプ。ビタミンC特有のつっぱり感を抑えつつ、日常のエイジング初期サインにアプローチ。目安1–5%

Caprylyl 2‑Glyceryl Ascorbate(GO‑VC)

グリセリン+オクタノール由来の両親媒性。保湿と皮脂対策を両立させたい設計に向きます。目安1–5%

目的別の「正解」早わかり

  • 美白*・くすみ全般: 即効性重視ならLAA(10–20%)。デイリーの扱いやすさならEAAまたはAA‑2G
  • 毛穴の黒ずみ・ざらつき: 朝にLAA+日焼け止め(フェルラ酸+E配合のC美容液なら安定性・光防御◎)。
  • ニキビ傾向: 刺激が少なめで臨床もあるSAP(〜5%)が選択肢。
  • 敏感・乾燥寄り: まろやかなVC‑IP/THDや保湿型VC‑DG
  • 浸透性と使い勝手のバランス: 両親媒性のAPPS

*「美白」は「メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ」ことを指します。

使い方・併用・パッケージのコツ

  • 朝に使う価値: LAAはフェルラ酸+ビタミンE配合だと光防御が底上げ。必ず日焼け止めとセットで。
  • pH管理: LAAはpH<3.5が目標。EAAはpH4–5.5で安定、SAPはpH6.5以上が安定傾向。
  • 容器: 遮光・エアレス推奨。色が黄〜茶に変わったら買い替え。
  • 濃度の目安: LAA10–20%/AA‑2G0.5–5%/SAP0.2–2%(≥3%で色調ケア)/MAP0.5–10%など。製品指示に従うこと。
  • 注意: アスコルビルパルミテートは安定化目的では有用だが、主役のCとしてはやや非力。

よくある質問(FAQ)

THDとVC‑IPは同じ?

INCIは別(THD=Tetrahexyldecyl Ascorbate、VC‑IP=Ascorbyl Tetraisopalmitate)ですが、いずれも油溶性の“穏やかなVC”という立ち位置。商品選定時は成分名(INCI)を確認しましょう。 APPS(アプレシエ)の特長は?

水にも油にもなじむ両親媒性で、浸透性に関する報告があります。表示名称はパルミチン酸アスコルビルリン酸3Na。 L‑アスコルビン酸の最適pHと濃度は?

pH3.5未満×10–20%が古典的な目安。フェルラ酸+ビタミンE配合で安定性・光防御が向上します。 ニキビにはどの誘導体が向く?

SAP(〜5%)が選択肢。刺激が少なめでデイリー使いにも向きます。

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※本記事は一般的情報であり、個別の効果を保証するものではありません。異常を感じた場合は使用を中止し、専門家にご相談ください。

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ゆあ
はじめまして!美容ライターのゆあです。 コスメコンシェルジュ&ビューティーアドバイザーとして、美容業界歴8年目。 このブログでは、話題の人気コスメや最新スキンケアトレンドを「分かりやすく&本音で」お届けしています! 「口コミって本当?」「どれを選べばいいの?」と悩むあなたに向けて、実際に使って感じたリアルなレビューを発信中。 毎日のスキンケアから、美容サプリ、メイクアイテムまで、"あなたのキレイを応援する"情報が満載! ✔ 得意分野:コスメレビュー|口コミ解説|スキンケア|美容サプリ ✔ 資格:コスメコンシェルジュ/ビューティーアドバイザー ✔ 実績:美容業界歴8年/SEO上位記事多数 「迷ったときに頼れる美容ブログ」を目指して更新中です♪ ぜひお気軽にチェックしてくださいね!